初めて長編小説(みたいなもの)を書いて気づいたこと
Project ANIMA「SF・ロボット部門」に応募した拙作『8分間のパピリオ』が、一応の決着をつけました。あとはエピローグだけなので、ゆっくり書きます。
どうにか締め切りまでに書きたかったことは書き終えることができたので、ホッとしています。
私があまりアニメを観ないこともあり、最近のアニメの傾向にもあっておらず、賞を取るのは難しいと思っていますが、長編にチャレンジするきっかけになったのでよかったです。
今までチャットノベルみたいな形式で長い話を書いたことはありましたが、地の文がある、いわゆる“長編小説”は初めてでした。
ちゃんとした長編書いてみて、なんとなく気づいたことがあるので、今後自分が長編で悩んだときに参照できるよう、『私的長編の書き方』をまとめておきます。
まず書いてみて、このくらいの設定とプロットがあればこの量が書ける、という感覚がつかめました。
これまで何度か長編にチャレンジしてたのですが、いつも頓挫してました。今回わかったのは、『引き伸ばしゃ長編になるわけじゃない』ってこと。今まで書こうと思ってたネタは長編にする程の中身がなかったんだと気付きました。パピリオなんて途中筆が乗らなくて一部省いたくらい。
基本となる筋が3本あると長編になるみたい。1本しか筋がないと短編にしかならないですね。複数の筋を絡めると長編になるんだなあと、当たり前のことをやっと実感しました。
『パピリオ』だと、①掃討実験と操縦研、②ナナカとリナの関係性とその変化、③ソレウス体の発生分布の推移と発生理由、の3本の筋がありました。
これを絡めて、同時進行で書いていけば、それなりの形になりました。
あと話数を決めて書くと書きやすいということがわかったのが収穫でした。僕は堪え性がないので、すぐ投げ出してしまいます。でも話数で区切ると、だらだら書くより精神衛生にとってよかった。「とりあえず今日は◯話を終わらせよう」とゴールがコンスタントに刻めるので。
あと毎話何かしらの見せ場を作ろうとするので、書いてて退屈しませんでした。いつもプロットだけ立てて、最後に見せ場や書きたいシーンを置くものだから、そこまでなかなかたどり着かず、結局投げてたので、これは大きな収穫でした。
それから、めんどくさいところは短くして飛ばす。これが書き続けるには1番大事。筆が進まないなあ、と悩んでいてもどうせ進みやしないんだから、飛ばしてしまった方がいい。案外、先を書いてたら思いついたりするので、あとで加筆すればおっけー。
こんな感じですかね。
今後は今回学んだことを生かして、他の長編にもチャレンジしてみたいと思います。
やっぱ、1本くらい長編ミステリ書いてみたい。
※宜しければ『8分間のパピリオ』読んでください。リンクはこちらです↓
https://estar.jp/_novel_view?w=24969723
よろしくお願いします。
Project ANIMAの持ち込み会に参加しました。
Project ANIMA『SF・ロボット』部門に応募します!と声高に宣言しておきながら、最近、やる気が低下していた横田です。
長編を書けない。面白いのかわからない。キャラが作れない。てな感じで、プロットと設定を決め、第1話を書いたところで死んでました。
そんな折に福岡で持ち込み会があるということで、折角だから行ってみようかと出不精の僕が高速バスで博多へ。
今、僕は九州の真ん中に住んでいます。福岡に5年ほど住んでいましたが、福岡は1年ぶりで、少しばかりノスタルジーに浸りながら、受付開始まで、福岡に住んでいた当時、入り浸っていた喫茶店で時間を潰します。
知り合いもいないし、こういうイベントに参加するのは初めてだったので、緊張と不安でタバコの減りと貧乏ゆすりが止まりませんでしたが、結果、行ってよかったです。
高速バスの中でちまちま打ったプロットと設定を読んでいただきました(ちゃんと事前に用意しとけよ、って話ですが。セブンのネット印刷万歳)。もっとけちょんけちょんに言われるかと思ったら、励みになる言葉をかけて頂きまして、「やっぱ書いてみようかな」と思えるようになりました。
会自体が、「みんなどんどん書いて、応募してね!」って感じだったので、ポジティブな意見をかけてくださったのかもしれませんが、「褒めて伸びる」タイプを自称するゆとり世代ど真ん中の横田は、メンタルへし折られなくて安心しました。
最近、またゼロから書き直しを始めたんですが、やっぱ書けません。でもどうにか書き上げるつもりです。執筆は結局はいつも“しんどい”ものなので、頑張るしかないです。
「おもしろい」と言ってくださった、その言葉を励みに頑張ります。
……しんどおおおい!!
世の中は“気の弱い人”が動かしている。
世の中って“声がでかい人”によって動いているようで、案外“気が弱い人”が動かしているんじゃないかなあと、今日小便をしながら思いました。
というのも、男子諸君にはお馴染みの小便器。女性の皆様は見る機会がなかなかないと思いますが、大抵小便器のてっぺんにはこんなことが書かれたシールが貼ってあります。
「人がいないときにも定期的に水が流れます」
この注意書きがあるということは、誰かが「人がいないのに勝手に水が流れた!」と苦情入れたということですよね。
小便器というものは前に立って、用をたし、立ち去るとセンサーが起動して水が流れるやつです。
多分、心霊ものとか苦手な人が、びびって苦情入れたんでせうね。
夜、便所に入ると、小便器の水が流れている。誰かが用をたして、水洗のセンサーが何かを察知したということ。でも入ってくるときに誰ともすれ違わなかった。入り口は1つ。窓も施錠してある。ということはまだ便所には誰かが居る。でも、大便器の個室を1つ1つ覗いても誰もいない。見えない誰かが居る。……幽霊? 男は小便を漏らした。そんで管理会社に電話。管理会社から便器会社に電話。てな感じ。
僕も「大して用がないときにも定期的に仕事を休みます」ってシールを貼っておこうと思います。
『キングスマン:ゴールデン・サークル』を観て、勝手に日本が舞台の次回作を考えた
公開直後に『キングスマン:ゴールデン・サークル』を観ました。そろそろネタバレしても良いだろうという勝手な判断により、ブログを書きます。
『キングスマン(1)』は最高でした。2015年に観た映画で1番好きでした。『マッドマックス 怒りのデスロード』よりも、個人的には。
で、続編の『ゴールデン・サークル』。もうめちゃくちゃ期待して観に行ったんですが、結論から言うと期待しすぎました。
冒頭のカーチェイスアクションのシーンでテンションぶち上がりましたが、そのテンションのまま上がることはなかったですね。
ハリーが生きてたというご都合展開は、もうハリーが好きすぎるので見逃すとしても、『1』の良かったところが、続編ではちと薄れていた気がしました。
礼節を重んじ、自己犠牲も厭わない紳士、高級スーツにカッコいいガジェットという要素と、下品さや暴力性、ユーモアの絶妙なバランスが良かったのに、続編では暴力性だけが煮詰まった感じでちょっと残念でした。
やっぱハリーが「きゅっ」と締めてくれないと味が濃いだけで飽きました。“スコッチウイスキー”じゃダメだったんですかね。
まあなんだかんだ楽しかったですけどね。
帰りながら、日本が舞台になるとするとどうなるかなあと妄想しました。キングスマンファンに殴られる覚悟で妄想垂れ流します。
『ポピー事件の事後捜査。マシン・ドックは日本製であることが判明する。ゴールデンサークルと日本のロボット会社との間に密約があった証拠を掴んだエグジーとハリーは日本へと飛ぶ。
日本に着いた2人は過剰な西洋文化の解釈による過度なマナーの押し付けに困惑する。
エグジー「なんでみんなしてスーツ来てるんだ? キングスマンでもあるまいし」
麺を啜るというマナーに戸惑うハリー。
「流石にこれは習わなかったな」
死んだと思われていたマーリンから通信が入る。驚くハリーとエグジー。
実はテクノロジーを駆使して電脳化していた。
マーリン「電脳化した自分に事務作業は任せるつもりだったのさ。いつまでも本部で裏方ばかりというのに飽きていたからな。まさか死ぬとは思ってなかったが」
日本のロボット会社はどうやらセクサロイドを作る計画を立てていた。催淫性と依存性のある薬を分泌するセクサロイドで、人々をセクサロイドなしでは生きられなくさせ、堕落させる計画。その薬を作るのにポピーは加担していた。
ハリー「少子化に悩む日本らしいな」
エグジー「ロボットと性産業は日本の得意分野だし」
ついに敵アジトでの決戦。たくさんの裸のセクサロイドと戦う。多勢に無勢でピンチに陥るエグジー。死を覚悟したとき、突然セクサロイドたちが敵に歯向かい出す。
実は電脳マーリンがセクサロイドたちの中枢システムを乗っ取ったのだ。
これにて形勢逆転。めでたしめでたし。
エグジー「マーリン。助けてくれたところ悪いんだけど、服着てくれない?」
おわり』
自己満なので批判は受け付けます。何かあればお電話ください。
日本のスパイ機関ってなんですかね。忍者の末裔とかはベタすぎるし。
「キングスマン」に「ステイツマン」と『〇〇マン』形式は守らないとダメですが。「ウルトラマン」は酷すぎますね。表向きはラーメン屋の『シオラーメン』とかですか。複数形か。バカですね。
あとは武士道の押し付けとか。「礼に始まり礼に終わる」とか言って、戦う前には必ず名乗りをするスパイとか? いざ相手が不意打ちしてきたら容赦なく、名乗りもなしに反撃したり。「それが相手の礼儀なら、『郷に入れば郷に従え』だ」とか。
こんな妄想してしまうくらいには『キングスマン:ゴールデン・サークル』楽しみました。まだやっているようでしたら、ぜひ観に行ってください。
Project ANIMAの「SF・ロボット部門」に参加することにしました。
お久しぶりです。
僕はエブリスタで小説みたいなものを書いています。その前は“とある”ノベルサイトに巣食っていたわけですが、色々と思うところがあり、エブリスタにお引越しをしたという経緯があります。
先日、その引越し以前のサイトでお世話になっていた方とお会いする機会がありました。「必ず会いましょう」と何度かツイッター上で交わしていていましたが、ようやく実現しました。
楽しかったです。リアルの知人には創作活動していることを一切明かしていないので、こうして創作談義ができることが嬉しくてたまりませんでした。
その方は創作活動においても、人生においても先輩であり、貴重な時間でした。その交流の中で2つ、約束というか宣言をしました。1つは「小説のコンテストで戦うこと」。とりあえずエブリスタの“妄想コンテスト”にお互いの作品を出し合って、審査員という第3者の目をもって勝敗を決めるということになりました。
もう1つは僕の一方的な宣言なんですが、それが「長編を書く」ということ。
僕は長編を書き上げた試しがありません。理由はいくつかあるのですが、それはまたの機会に置いておきます。だから今年中に必ず長編を1つ書ききります、と宣言しました。誰かに宣言しておかないと一生書かない気がしたので。
それで長編用に温めていたネタの設定を詰め始めました。僕が長編をかけない理由の1つに「キャラが描けない」という点があります。なので今回は「半年設定(舞台からキャラクターまで含む)・半年執筆」でいこうと予定を立てました。
しかし、どうにもノリません。僕は設定を考えたり、プロットを立てたりするのが楽しいので、今回もいけると踏んでいたのですが、これがなかなか進まない。
気晴らしに、もう1つのネタを考え出しました。こちらは設定に目に見える欠陥があったので、封印していたものです。でも、作品に関連する分野についてよく調べてみたところ、乗り越えられないと思っていた欠陥が、あっさりと解決しました。扱っているジャンルがSFなのですが、「特撮である」と割り切ったことが良かったのかもしれません。
こうして僕は始め予定していた題材は諦めて、SF長編に手を出し、ついでにタイミングよく「SF・ロボット」ものを募集していたproject ANIMAに参加することを決めたのです。
締切が4月なので仕上がるかはわかりませんが、締切がないと書かないタイプなので、ちょうどいいかなと。
今日、第1話を投稿しました。
かなり不安です。なんか書いてて面白くない感じがします。作者がこういうこと言うもんじゃないんだけど。設定とかプロット、オチには自信があるんですが、いかんせん筆力が追いついてない。読みづらい。
漫画が描ければ、ヴィジュアルで説明できるところを、文字で表現しないといけないので、辛いです。
よければ、読んでください。
いえ、読まなくてもいいので、街で見かけたら「お。横田、頑張れよ」と一声かけてください。
その一言が励みになります。書くってのは孤独だなあと痛感しました。
声かけるのが照れ臭い人は、投げ銭でもいいです。地面這いつくばって拾いますので。
では。
追記:ここを見てくれている人がいるかわかりませんが、一応連載中のSF小説貼っときます。よろしくお願いします。
https://estar.jp/_novel_view?w=24969723
あなたも間違ってない? ムダ毛処理に伴う危険性
あけましておめでとうございます。
ムダ毛ってのも毛さんに失礼な話で、生物として必要だったからホモ・サピエンスにアップグレードしても生え残り続けているのに、永久脱毛やら除毛クリームやらVラインやら、頭の毛には執着するくせに、“無駄”扱いですよ。
ロブスターでさえ生きたまま茹でたらあかん、とか気を使われているのに、自分から生えてる自分と同じDNAの毛に感謝できないようじゃ、人間はもう終わりですよ。
でも毛って邪魔くさいのは邪魔くさい。
ヒゲが頼んでもないのに生えてきます。土下座したってセックスできないのに、ヒゲは今年も生えてきます。砂漠地帯に植物が生えた方が世界人類のためになるのに神様は何を考えているのか今年もわかりません。
ヒゲが似合う顔ならいいですよ。しかし、生やしたところでインチキ中国人みたいにしかならんのです。ヒゲ生えた自分の顔を鏡で見ると、ノックスが「推理小説に中国人を出すな」と言った理由がわかりますよ。推理がヒゲを邪魔しますもん。ポワロもヒゲ剃るべき。
で、ヒゲ以上に邪魔くさいのは、下の毛。これ要る? 縮れやがって。縮れていいのは、葉加瀬太郎の髪の毛と味噌ラーメンの麺だけでしょ。奴らは気づいたら意外な場所に落ちてるし。いつだかは、冷蔵庫の上の電子レンジの上の炊飯器の蓋にいた。なんなん? 縮れが極限まで達してバネ状になって奇跡の跳躍を魅せたん? 葛西紀明なん?
かといって全剃りはね。銭湯行けない。
なのでたまにハサミで切る。でも何かでハサミで切ると切り口が鋭くなるからよくない的な話を聞いた気がしたから、ライターで焼くことにした。あれはある春のこと。
その日は暖かく、昼間から窓を開けて毛をライターで炙っていた。麗らかな春の午後。心地よい風が毛を揺らす。
ライターで毛を炙ると導火線に火をつけたみたいに火が根元に走るんだけど、ある程度まで行くと止まる。愚息が燃えないよう細心の注意を払いながら、ライターのポジショニングをして着火する。これがなかなか楽しい。
しばらく燃やしていると、窓から春の風がーー。
一陣ーー。
火が風に揺れるーー。
その先には。
ちんこ燃やしかけた。
やめたがええで。
トラウマが発生するプロセスを知っていますか。
トラウマってのは誰にでもあるわけです。トラウマがないとかいう人は、犬も食わないつまらない人生を送ってきたか、トラウマを黄色いシマウマかなんかと勘違いしてるのだろう。
僕のトラウマはM.C.ハマーの『U Can't Touch This』。正確に言うとリック・ジェームスの『Super Freak』。まあどっちでもいいんだけど。僕のトラウマはMCハマーの横歩きでも、肩パットでもなくて、あの音楽にあるのだから。
でーでででっ ででっ ででっ(けんたっちでぃす)
である。
なんでこれがトラウマかというと、水木しげるのせいだ。そうだ。水木しげるのせい。
僕は小学生の頃、あるビデオを観た。近所にAVクラブがあった。現在のTSUTAYA AVクラブである。麻美ゆまにお世話になった経験を経ると、AVクラブという響きにまた違った意味を見出すことができるが、それは中学生以降の話で、小学生の頃の僕には“AVクラブ”はレンタルビデオショップでしかなかった。それ以上でもそれ以下でもない。
当時、同級生のKくんに「AVクラブ行ったことある?」と聞いたら、「そんな大人なところにはまだ…」と口を濁されたが、彼はたしかにチン毛が生えるのが早かった。修学旅行の浴場で、彼のあそこを世界遺産を見る目で拝んだものだ。
閑話休題。週末になると父親に連れられてビデオを借りに行った。親父は洋画とホラー。僕ら兄弟は子供向けビデオの棚。特撮やらアニメやらを借り続けていたが、毎週のように通えば飽きてくるのは当然で、新たな分野を開拓しようとする僕がいた。
そこで見つけたのが水木しげるの妖怪図鑑的なビデオ。タイトルは覚えていない。当時、妖怪に興味があった僕は迷わず借りた。たしかシリーズもので、とりあえず1巻だけ。
家に帰って兄弟とビデオを観る。
内容は妖怪の紹介を1時間くらいただ流し続けるというやつで、youtubeでよくある静止画と音声(もしくはテキスト)という手抜き動画の走りみたいなものだった。
水木しげるの絵と無駄にいい声の声優さんによる妖怪の紹介。キジムナーやらおとろしやら、メジャーどころからマイナー妖怪まで網羅している。なかなかどうして面白くて引き込まれた。問題は本編ではなく、ビデオの最後にあった。
ビデオの終わりに2巻の紹介ムービーがあった。そこで流れていたのが、リック・ジェームスの『Super Freak』である。なぜ妖怪のビデオにこの音楽を合わせたのかわからない。時代だろうか。幼心にこのミスマッチ感がクセになる。でーでででっ ででっ ででっ(妖怪の絵、ばーん)。でーでででっ ででっ ででっ(妖怪の絵、ばーん)。繰り返し。単調な繰り返しに退屈しだした頃、
でーでででっ ででっ ででっ
のあとに“口裂け女”ばーーん。
こいつが怖かった。水木しげるの画力よ。大トリを飾った“自称美人”の妖怪女の絵は、じわりじわりとアップになる。こわい。そしてぴたりとズームが止まったと思ったら、
ひゃーひゃひゃひゃひゃひゃひゃ……
と高笑いが響く。さっきまでいい声のおじさん声優のボイスしか入ってなかったのに、気が狂ったメンヘラ女の声みたいなナイスボイスがご丁寧に収録されている。
こいつのせいである。私がリック・ジェームスの『Super Freak』にトラウマを覚えるようになったのは。
これのせいで僕の中ではMCハマーも妖怪にカテゴライズされるようになった。これを作ったビデオの会社はMCハマーに謝罪するべきだと思います。
でーでででっ ででっ ででっ(おわり)